不寛容への不寛容

投稿者: | 2015-12-03

「同性愛は異常」とした神奈川県海老名市議の書き込みが、様々な波紋を呼んでいます。

岐阜県にも「飛び火」。

県職員「同性愛は異常でしょ」と投稿…処分検討 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

岐阜県技術検査課の30歳代の男性職員が、ツイッターに「同性愛は異常」などと投稿していたことが分かった。

職員は1日、県の聞き取り調査に対して事実関係を認め、投稿を削除したうえで謝罪文を書き込んだ。県は職員の処分を検討する。

同県人事課やツイッターなどによると、職員は先月29日、神奈川県海老名市の市議がツイッターに同性愛者に対する差別的な書き込みをしたことを受け、「同性愛は異常でしょ。だいたい、何で同性愛者とかは自分の変態的異常性を公表したがるんだ?」などと投稿した。

この件に限らず、社会的に望ましくないとされる発言をした人物が徹底的にバッシングされるというケース、最近相次いでいるように思います。社会全体の風潮というより、ネットの一部にこうした騒ぎが起こった時「正義の味方」として行動しようとする人が結構いる、ということなんでしょうね。割合としては、一割もいないでしょうけど。

特定の人物について差別的扱いをしたとか、政策の議論の中で差別意識を持ち出したとかいうのであれば、問題だし糾弾せねばなりません。ただこんな与太話にいちいち目くじら立てる必要あるんでしょうか。言論の自由への侵害なのではないでしょうか。

私がおそれるのは、こうした「不寛容への不寛容」が行きすぎると、結局は不寛容な意見や勢力を培養し、いつか暴発するのではないかということです。例えば暴力沙汰になるとか、世論が極端なほうへ流れるとか。ともあれ、一部とはいえこうした風潮があるのは、気色悪いです。善人面していないと無理矢理矯正されてしまうような、管理社会というか非人間的な社会に思えて。

正義の味方を自任している人には、ぜひこうした意見にも耳を傾けていただきたいものです。

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