遺言データベースの一項目として、最後の言葉というページを作成しました。ネットや本から、私が気に入った・気になった最後の言葉を集めたものです。言葉の主の大半は、誰でも知っているような高名な偉人に限定させてもらいました(一人だけ死刑囚が混ざっています・・・)。
この遺言データベース、「遺言情報局」の中では唯一と言っていいくらい、趣味的なコンテンツになりそうです。つまり、これが遺言作成に役立つとか、まして何か商売につながるというなどということはほとんど考えてなくて、純粋に知的好奇心から設けたコーナーなんです。今はまだ細々としたものですが、いずれは一大データベースに仕立て上げて行きたいと思っています。
さて、最後の言葉。私なりに分類すると、大きく次の3つの類型に分かれそうです。
1)名言型
最後の言葉が名言として語り継がれるようなもの。
例:ゲーテ、トルストイ、ベートーベーンなど
2)本音型
人生についての悔いや肉体的苦痛など、思わず本音が出てしまったもの。
例:チャーチル、グロティウス、夏目漱石など
3)メッセージ型
周囲の人に優しく語り掛けたり、ときには嫌味・悪態を言うもの。
例:アダム・スミス、マーク・トウェーン、マルクスなど
これらは偉人の例ですので、周囲が意味ありげな最後の言葉を期待しているでしょうし、中には脚色されたものもあるかもしれません。一般の人がそのまま参考にできないのはもちろんです。
ただ、死に際に家族など身近な人に何かを語りかけることは、とても素敵なことですし、そうした時間を持てる死は、そうでないものよりずっと幸せだと思います。
以前「今週の言葉」に掲げましたように、
鳥の将に死なんとするや、其の鳴くこと哀し。
人の将に死なんとするや、其の言うこと善し。
ですから。
ちなみに、今回掲載した最後の言葉で私が一番気に入っているのは、賢明王と呼ばれたというシャルル5世が遺した「国王というのは、良いことをできる権力を持っているから幸せなんだとわかった」という言葉です。