お布施経済がやって来る

投稿者: | 2008-12-05

ネットの世界では、サービスやコンテンツがなかなか利益を生むものにならない、ということがよく取り沙汰されています。

仮にある程度儲かっているものでも、広告に依存しまくっていたり。

私は、今後基本的にコンテンツは無料になる、というか前金制をやめざるを得なくなると見ています。デジタル化でコピーがタダ同然でできることと、各分野でプロとアマチュアの境目が曖昧になりプロの絶対的優位が崩れるからです。

テレビゲームと映画だけは巨額の制作費が必要ですので、いくらかの前金制は正当化できると思います。それにしても、その値段は今よりはるかに下がるべきですが。一方その他のコンテンツ、書籍、音楽、映像作品などは、前金はなく、それを消費して気に入った人だけが事後的に自分の決めた対価を投げ銭やお布施として支払う、という形になるでしょう。あるいはコンテンツは、ライブや他のサービスなどの広告として無料でバラまかれるようになるのかもしれません。

いずれにしろ、決められた値段のお金を支払ってから初めてコンテンツを消費できる、という現状のコンテンツ消費の形態は、風前のともしびと言っていいでしょう。それを分からず、あるいは認めず、コピープロテクトなんかをして消費者の利便性を損ねるのは、愚の骨頂です。

ちなみにお布施といえばお坊さんの世界の言葉ですが、当のお坊さんについては、経を読んだり戒名を付けたりしてお布施という名のサービス料を得る、という「ビジネスモデル」が今まさに崩壊しつつあるところです。

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