がん患者の書いたものを読むのが好きです。
その人ががんとどう向き合っているか、とても興味を惹かれるんです。自分もいずれがんになるかもしれないので、他人事だとは全く思いません。
そしてもう一つ、がん患者の言葉から受け取れることは、がんになってからの生き方や人生への「構え」みたいなものです。変化というより、もとからあったもの、持っていたものが強く自覚される、という面が強いと思います。
いずれにしろ、がんになったら何を感じ、どう生きていこうとするのかを「先輩」から聞いておくことの価値は大きいです。自分がその通りやるかどうかは別にして、気構えのようなものができるでしょうから。また、がんになっていない自分が生きていく上でも、多くのヒントをもらえます。
その意味で、がんになった人には積極的に語っていただきたいものです。治療のこと、闘病生活のこと、自分の人生のことなど。我々は真摯に耳を傾けますから。