人工知能やロボットがもたらす「果実」

人工知能やロボットが人の仕事を奪うのでは、という懸念が高まってきています。

その対策として、人工知能やロボットの保有や使用に税金をかけて、それを人間に分配すれば良いということを言う人がいます。あるいは、人工知能やロボットにも給与を払うことを義務づけて、人との競争条件を揃えるようにしろ、とか(私が先日読んだ「シンギュラリティの経済学」でもそのような提案がなされていました)。

人間なら「1人」というのが単位になりますけど、人工知能となるとそうは行きません。多くの企業が納得するようなルールを設計するのは、不可能なのではないでしょうか。課税や給与支払いの単位や水準を決めようがないですから。仮に何らかのルールを無理矢理決めたとしても、それが人工知能やロボットの進歩を歪めることになりかねません。

さらに日本でだけそうしたルールを設けたとしても、諸外国が同等のルールを設けるはずもないでしょう。そうしたルールがあるために日本が経済的に劣後するとしたら、「みんなで等しく貧しくなる」という罠に落ちかねません。

私はむしろ逆に、人工知能やロボットを可能な限り働かせて、その「果実」を人間も得るようにすることができるようなルールづくりこそ、必要と考えます。

人工知能やロボットが進化すると、人間がやっている既存の職業が奪われる、ということばかり強調されすぎていないでしょうか。人間がそれらを活用することで、さらに職業的なパフォーマンス、生産性を上げることができる分野だってたくさんあるはずです。また人工知能やロボットによって低コストの「人手」を得ることができるようになれば、従来だったら成り立ち得なかったようなビジネスもあちこちで生まれることでしょう。

そうした「取り得」のない一般の人にとっては、上記の人材やニュービジネスに出資・投資して利回りを得る、というのも一案なのではないでしょうか。それこそ、出資・投資を低コストでアドバイスする人工知能だってきっと出てくるはずですよ。


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