身内が死んでも悲しくない

投稿者: | 2016-12-28

こんな匿名ダイアリーが投稿されていました。

祖母が死んだんだが

でも涙とか出ないんだが。

お小遣いとか沢山貰っていたけど死んでも「そっかー(´・ω・`)」とかしか思えないんだが。

・・・

フィクションのキャラの死では泣けるのに現実の身内の死で泣けないとか笑うしかないんだが。

むしろ自分が精神的に駄目なんじゃないかって気がしてそっちで泣けるんだが。

「身内の死は悲しく感じるものだ」という観念はあるものの、いざその死に直面した時に意外なほど冷静で特別な感情が起こってこない、というのは割とよくあることなのではないでしょうか。多くの人はそれを口にしないだけで。

生活において故人との結びつきが弱く情緒的な面での愛着が薄いと、そうなっても不思議ではない気がします。上記は祖母のケースですが、きょうだいやさらには親が死んだ時にも案外悲しさを覚えていない人はいそうです。

身内の死よりも、芸能人など有名人の死、さらには小説やドラマ、映画、アニメなどフィクションの登場人物の死の方が悲しいことがある、というのはそれほど異常なことではないはずです。愛着という点では、後者の方が強くなることだってありますからね。まして身内の死よりペットの死の方が悲しかった、などというケースは全然珍しくないです。

ただこれが進んで、「リアルの人間の死が全く悲しくない」人が出てくると問題ですし、そんな人の方が多数派な世の中なんてことになったら、大変です。

今のところは「まさか」と笑えるくらいの仮定の話ですが、VR(バーチャルリアリティー)などが進展してリアルよりも人工的なメディア環境の方がそれこそ「現実っぽい」なんてことになり、そうしたものに長く浸る生活を続ける人ばかりになると、あながちあり得ないこととも思えません。

もしそうなるとしても、その時私はとっくにこの世から消えているでしょうけど(笑)。

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