割とこういうこと言う人、いるみたいですね。人は幸せになるために生まれてきた、と。
基本的に、万人に前もって定められ割り当てられた「人生の意味」「人生の目的」なんてないのだと思います。各人が自分にとっての人生の目的を各々設定するしかありません。とすると「人は幸せになるために生まれてきた」と言う人は、私が幸せになることが私の人生の目的だと言っているわけです。
問題にしたいのは、そこで想定されている幸せがどういうものか、ということです。生活が充実して愛し愛される相手にも恵まれ「あぁ、幸せだなぁ」と感じること。そしてそう感じられる期間をいくらかでも長く保つこと。おそらくそういったところなのではないでしょうか。
でもそれははかないもので長く続きそうにありません。また実際のところ、不幸な状態からそうした状態に至れば確かに幸福感をおぼえるでしょうが、真に心の奥深くから満足できるものとは言えないのではないでしょうか。
結局人は、他人や社会にとって意味のある存在として生きているという実感がなければ、自分の人生に意味を感じられないのだと思います。生きがいというやつですね。
ちょうど最近、「あなたの人生の意味」という本が翻訳出版されました。そんなことも考えながら、早速読んでみようと思っています。