女の死生観・男の死生観

投稿者: | 2017-02-08

読売新聞の連載「QOD 生と死を問う」第4部のシリーズが完結しました。

このシリーズは三人の識者に死生観を問うインタビューを行うというもので、五木寛之さんの記事が出た時に一度話題にしています。その後、青木新門さん、樋口恵子さんが登場しました。

五木寛之さんの死生観 | 死に支度すれば死神逃げていく(2017-01-25)

三人の意見を読んでいるとやはりそれぞれの見方・考え方があって興味深いのですが、男性の私が気になったことは、男女の違いです。男性はどうしても観念的・理想主義的になりがちな感がありますね。

それに対比付けると、女性は現実的・実践主義的と言えましょうか。何事によらず女性は女同士で意見交換・情報交換することが多いので、男性にありがちな「浮世離れ」のようなものを免れやすい気がします。上記三人で言えば、樋口さんの話が一番興味深く、共感するところも多かったです。年齢もかけ離れていて性別も違う私ですらそうですから、70代80代くらいの女性に訊けば樋口さんの「支持率」が圧倒的なのではないでしょうか。

こうした男女の違いは、今後死生観に関わる部分でもいろんな影響を生みそうです。

たとえば夫婦間で理解し合うのが難しいカップルが出てきそうです。時には夫婦仲を遠ざけるきっかけとなるかもしれません。あるいは、この分野で活躍する「プロ」は女性で占められるようになるのではないか、という気もします。

これは男性である我々にとっては由々しき問題です。少なくとも、女性たちの死生観に真摯に耳を傾け、独り善がりになるのをできるだけ防ぐようにした方が良いでしょうね。

他方で、自分たちの考えや気持ちをわかりやすい言葉にして「俺たちはこう考えているんだ!」と訴えることも大事です。でないと、女性の死生観だけがもてはやされ、共感を得て男たちの考えは無視される、なんてことになりかねませんよ。今のままだと。

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