人手不足という制約

投稿者: | 2017-03-09

ヤマト運輸など宅配業界の人手不足(特にドライバーなど配達員不足)が大きな話題になっています。

同業社間の競争が激しく、大口の依頼主の交渉力が強いため、仕事量の増大に見合った利益が確保できない。それが現場にしわ寄せとなり、離職率が上昇、そしてますます現場が疲弊するという悪循環に・・・。

宅配業界に限らず、同様の悪循環は既にいろんな業界で起こっていることと思います。介護の分野などはその最たるものでしょう。今そうなってない業界でも、将来にわたってそうとは限りません。何しろ日本の少子化は急速かつ持続的で、将来にわたって引退する人の方が新たに社会に出る人を上回り続けます。それも大幅に。

今後この人手不足という問題は、個々の業界のみならず日本経済の制約として強く意識されてくることでしょう。人々がいきいきと働けない業種や企業は人材の確保に四苦八苦し、最悪の場合存立すらできなくなってくるかもしれません。

他方で、この制約がかえって人工知能やロボットによる労働の置き換えを促す面もありそうです。人間は苦しい労働から解放されてやりがいのある仕事や創造的な活動に専念できる、となればバラ色の未来です。けれど、まだそんな風にうまく行くという確証はありません。

当分の間、我々はこの問題に振り回され、いろんな試行錯誤を余儀なくされることになりそうです。

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