日本の若者は起業家精神を欠く

投稿者: | 2017-04-07

日本の若者に覇気がないことを示す調査はちょくちょく目にしますが、やはり今回もショックでした。

世界45カ国を対象に起業家精神を徹底調査 日本の起業家精神が最下位に!|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】

日本アムウェイ合同会社(本社:東京都渋谷区宇田川町7-1 社長:ピーター・ストライダム)は、アムウェイ本社が世界45カ国、男女計50,861名を対象に実施した、「アムウェイ・グローバル起業家精神調査レポート」(Amway Global Entrepreneurship Report)の最新の結果を発表します。

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【主な調査結果】
1) 日本人は、45カ国中、起業家精神が最も低い。
2) 日本人の「起業へのポジティブな姿勢」は昨年比15%上昇。一方で「起業家に対するポテンシャル」は低いままで、昨年比でほぼ横ばい。
3) 日本人は若いうちから起業への関心が低い。また「野心」「向上心」「自信」「能力の理解」が欠如。
4) 子の将来にとって親は重要な存在であるが、日本では親子間の会話が少ない。
5) 日本人の将来の希望職業は「国家公務員、地方公務員」「会社・企業の事務職」が人気。また他国と比べ「働きたくない」という回答が目立つ。

こういう結果を見ると「今の若者はダメだ!」という話になりがちです。けれどこれは、大人たちの生き様の反映、あるいは大人たちが今のような日本社会をつくってきたことのツケなのではないでしょうか。若者に説教しても何の足しにもならないのは明らかです。

まずはより掘り下げた調査を多角的に実施し、その上で多面的な対策を計画・実施していかなければなりません。いやそれ以前に、日本の社会がこのことを「由々しき問題」としてしっかり受け止めることが大切ですね。若者の問題ではなく、大人の問題、社会の問題として。

いつも危惧するのですが、少子化そして人口減少の進むこれからの日本では社会全体に負け犬根性みたいなものが蔓延し、若者のうち意欲的な者ほど日本を離れていくということになりかねません。それはもしかしたら、もう進行しつつあるのかもしれません。手を打つのに早すぎるということはないはずです。

早稲田大学ビジネススクール教授の指摘はもっともです。

「アムウェイ、若者の起業家精神調査レポート(日本、アメリカ、インド、フィンランド比較)について」が示す、日本の(おそらく教育の)問題点は、(1) 自分の多様な願望を出発点として行動に移し、対話を通じて結果を振り返る機会がほとんどないこと、(2) 結果として、若者が自分の得意なことは何か、何にチャレンジすれば自分が納得できるのか、をイメージすることができないこと、そして、(3) チャレンジするためのスキルを、必要な時に必要なだけ小分けに学ぶ環境が整っていないことです。

これを解消するのは、なかなか容易ではありません。でも将来生まれてくる未来の日本人のためにも、もっとチャレンジ精神に溢れた社会をつくっておいてあげることは、今の時代を生きる我らの責務なのではないでしょうか。上記の調査結果を見て危機感を感じない大人がいるとしたら、「あんたみたいなのがはびこってるから、日本がつまらなくなっているんだよ!」と叱り飛ばしたい気持ちです。

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