ノイジーマイノリティーと戦う決意

投稿者: | 2017-04-25

記事を読んで、呆れ、腹立たしくさえ感じました。

「延命治療諾否」冊子が物議 京都市配布に抗議も : 京都新聞

京都市は、人生の終末期の医療に備えて自らの希望をあらかじめ書きとめておく「事前指示書」を市民が作れるよう、関連リーフレットと併せ、各区役所などで4月から配布を始めた。人工呼吸器をはじめ、胃ろうなど人工栄養法や看取(みと)りの場所といった希望を事前に医師や家族らと共有する目的だが、終末期医療に詳しい医師や法律家から「人工呼吸器を使って生きる選択を難しくする」と撤回を求める声が上がっている。

「撤回を求める声が上がっている」とのことですが、そのことに対しても、またそれを支援するかのような京都新聞の書き方にも、怒りを覚えます。専門家なる医師が二人出てきますが、論調に沿う人を探し出してきたんだろうな、という印象を禁じ得ません。

たとえば京都市が全高齢者の自宅にこうした文書を一方的に送付し、「*月*日までに記入してください」なんてことをやったら押しつけとも言え、不適切でしょう。けれどもこうした取り組みそのものを批判し、さらにはやめさせようとするのは正義の名を借りた横暴ではないでしょうか。

日本の問題は、本人がこうしたことについてあらかじめ考え、文書化しておくというのがあまり一般的でないということです。アンケートで聞けば、終末期の延命措置には9割くらいの人が否定的であるにもかかわらず、です。文書の文言について改善の提案をしたり、文書をより意義深いものとするための追加の情報提供などを提案するのなら良いです。そうでなく「こんなものはやっても無駄だ」と批判するだけでは全く建設的ではありません。

去年くらいからメディアの一部では安楽死をタブーししない論調が出始めています。もちろん安楽死については賛否が分かれるところなので議論が簡単に決着するとは思っていません。けれどあえて言いますが「この程度のこと」が問題になるようでは、日本で安楽死がの議論が始まるまでの道のりは長いと言わざるを得ません。記事に出てくるような尊厳死すら認めようとしない人たちがいるわけですからね。そういう人たちの多くは、弁護士、学者、それに難病団体メンバーなど特殊な人たちですが。

彼らは自分たちの主張を通すために、多数派の物言わぬ日本人の幸福追求を妨げている、ということが分かっているのでしょうか。もしそうでないとしたら、我らの側もしっかり声を上げ、彼らの影響力を削ぐべく戦っていかねばならないのではないでしょうか。

なおTwitterをざっと見た限りでは、この記事を話題にしている人の大半が京都市の施策を支持し、抗議者を批判しています。現時点で200件と圧倒的に多く「いいね!」がついているのがこちら。

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