朝青龍の優勝に思う

大相撲初場所は、横綱・朝青龍の復活優勝に終わりました。

場所前は引退危機がささやかれていたことを思うと、「劇的」としか言いようがありません。と同時に、改めて朝青龍のスゴさを再認識した人も多かったでしょう。

勝負にかける気迫や集中力、そして15日間の場所で徐々に調子を上げていくところ。当たり前ですが、23回の優勝はダテではありません。

相撲ファンの中には、朝青龍を毛嫌いしている人は少なくないようです。相撲に取り組む姿勢や、土俵上での振る舞いが、横綱としてふさわしくないということのようです。「品格」という言葉が必ず出てきますね。

私も相撲は好きですが、それは土俵で繰り広げられる力士たちの攻防が好きということです。正直、品格云々はあまりピンと来ません。何より、朝青龍は力士としての「強さ」をかなり高いレベルで実現しているので、畏敬の念の方が強いです。

横綱審議委員やテレビによく出る漫画家たちは、公衆の面前で横綱を罵倒することが、かえって横綱という地位の持つ権威をおとしめていることに気付いて欲しいものです。ついでに言えば、朝青龍バッシングには外国人横綱へのコンプレックスも含まれているようです。日本人かどうかにこだわるのも、潔くありませんね。

品行方正でも弱い横綱よりは、多少（というか、かなり）素行が悪くても申し分のない実績を残す横綱の方を、私は評価したいです。朝青龍は、間違いなく、記録にも記憶にも残る希有な横綱ですよ。