1ヶ月ほど先に「尊く厳かな死」という映画が公開されることを知りました。
サイトの情報を読み、予告編の動画も観てみたのですが、劇場に行って鑑賞するのは見送ることにしました。私の関心事からすると、何はともあれ観ておかなければならない映画の一つ、ということになるのかもしれませんが、どうにも気が進まないのです。
尊厳死や終末期医療については、いろいろ考慮すべき点があります。それらについて、一つの家族の事例だけでもって「考える材料」あるいは「お手本」にする、というのは無理があるような気がするんです。ここに出てくる家族の決断が自分の価値観と大きく離れたものだとしたら気分が悪いだけですし、逆に一致するなら改めて映画を観るまでもありません。
もちろん公開後の評判などを聞いて「それなら、行ってみるか」ということになる可能性がないとは言い切れません。ただ現時点では「見送り」という結論ですね。
そもそもということで言えば、社会性の強いドラマやドキュメンタリーなどをわざわざ劇場まで時間をかけ、金払ってまで行く価値があるのか、疑問を覚えることが多くなりました。さすがに映画全部がそうだとは思いませんし、この辺の価値基準は人それぞれでしょう。
ただ、DVD化や配信を待てばいいや、とかこのテーマなら映画ではなく本でも読んだ方がマシだわ、と感じることが多くなってきましたね、この1~2年で。
映画に限らず自宅ではじっとテレビに向かっているということがほとんどありません。そのため、劇場でじっと座っているということ自体がそもそも億劫な行為となりつつあります。加齢のせいかもしれませんが、ネットに長時間触れていることでメディアに対する感覚が変わったのだ、と自分では考えています。
とにかく、この映画に対してはその億劫さを乗り越えてでも劇場に行きたい!と思わせるものが私には無かったのです。