「恩」への感覚

投稿者: | 2017-06-19

個人の人生観はいろいろでしょうが、その要素の一つに、他人や世の中からの恩についてどんな認識を持っているか、ということがあるように思います。

次の二種類の考え方を比べてみましょう。

a)自分は親や教師、上司に先輩、さらには社会全般から深く尊い恩を受けていて、一生掛かってそれに報いねばならない、ということを強く意識している
b)自分には様々な「権利」がまずあって、それが尊重されることを他人や社会に要求する

どちらが好ましいかと訊かれれば、大概の人が前者と答えるでしょう。けれど前者の考え方をいつも意識し、生きる上での指針のようになものとなっていなければ、実際は後者を選んでいるのだ、と言われても仕方ありません。

子供に恩の観念を理解させるのは難しいです(不可能とは言いませんが)。人は長く生き精神的に大人になっていく中で、徐々に、あるいは何かのきっかけがあって突然に、「自分は多大な恩を受けている!」と気付くのでしょう。そしてその後は恩返し、恩送りの人生が始まるのです。

気付くのは早い方が良いですが、こればかりは他人が無理強いできるものではありません。本人の自覚次第ということになります。ただ恩という概念、そして恩という字の含まれた熟語や慣用句・ことわざを多く知っていると、気付きが促される効果はあるでしょう。

そして何より、身近に恩を知る人がいればなおさらです。

死ぬまで気付けなかった人を何と言えばいいのでしょう。そう、恩知らずです。

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