小手先のことにとらわれぬよう

生前準備の分野では、「後悔しないために」「失敗しないために」ということで小手先のノウハウがあれこれ喧伝されています。終末期医療のこと、葬儀のこと、相続のことなど。

よくある失敗、それもやってしまったら取り返しの付かないような失敗について、注意を喚起するのは悪いことではないでしょう。けれどたまにしかないケースをやたら誇張して言い立てるのは、専門家に依存させるための罠ではないのか、とさえ思います。

失敗することを萎縮してすべてを完璧に準備しようとしても、結局想定したこととは違った事態が生じ、準備が役立たない可能性は常にあります。ならばある程度の失敗は仕方ない、遺された者がリカバリーしてくれるのを信じよう、というくらいに割り切った方がいいのではないでしょうか。

何より好ましくないのは、小手先のことに際限なくとらわれていて大局を見失うことです。それはつまり、限りある人生をどう使うか、何のために使うかということです。

生前準備の大切さを訴えている私ですが、生きることそのものに比べたら二の次のことだというのは弁えているつもりです。もっとも、人生の達人は人生と生前準備を高度に関連させるのに対し、未熟な人はたかだか自分の好みを反映させることに血道を上げるという点で、いわば人生の実力差がそのまま反映されるに過ぎないでしょうが。

よく言われるように、戦略の誤りを戦術で巻き返すことはできません。人生の戦略がダメなら、小手先の生前準備をいくら頑張ったって無意味、それどころか時には有害だったりするでしょう。まず問うべきこと、そして生涯を通じて追求すべきなのは「人生をどう使うか」「人生を何のために使うか」以外にありません。

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