いろんな調査で、高齢者の多くが年齢を重ねるにつれて幸福感を高めることが示されています。
年齢の経過を横軸、幸福感を縦軸にしてグラフを描くと、生涯では幼年期と高齢期が高まる「U」の形を描くことから、U字カーブとも言われたりするようです。
なぜこうしたことが起こるのか。
中年期は仕事や家庭生活の面で負担が重かったのに、それから解放されるからかもしれません。また年を重ねることにより物事の感じ方が変わってくるためかもしれません。死が刻々と近づいていて人生の残された時間がどんどん減っている、ということを多かれ少なかれ意識していることも大きいでしょう。
ともあれ、老いることにはそうした側面もある、ということをあらかじめ知っておくのは良いことだと思います。過度に老いを恐れて無理に避けようとしたり、自分の老化に落ち込んだりすることが少なくなるでしょうから。そうした人は恐らく、U字のカーブがはっきり右肩上がりになるのではないでしょうか。
私としては、活動的であること、好奇心旺盛であること、感謝の気持ちを持ち続けること、といったことが大切であるように感じられます(全部Kで始まる語ですね。これも3Kかな?)。少なくとも、老いるとともに愚痴っぽく怒りっぽくなって周りから煙たがられるような鼻つまみ者のジイさんにはなりたくないものですね。
これからの日本は文字通り年寄りで溢れる国となります。そんな中でもこの「U字カーブ」を維持できるのか。日本人全員にとって大きな挑戦であることは間違いありません。