音楽と人生

投稿者: | 2018-06-13

人は年を取ると新しい音楽を探さなくなるものだ、という調査結果がネットで話題になっていました。

これも現代病? 新しい曲を追わずに古い曲を繰り返し聞く「音楽的麻痺」が話題に【やじうまWatch】 – INTERNET Watch

なぜこうなるのか、また何歳ぐらいでこうなるのか、個人差はどの程度あってそれはどこから生じるのか、などいろいろな疑問が浮かんできて、考えるのが楽しい話題ではあります。

どんな人でも新しい音楽を一切受け付けなくなる、ということはないでしょう。けれど例えば10代の頃に比べたら、既知の曲を聴く割合が増える、あるいは音楽を聴く時間そのものが減る、という人の方が多いのではないでしょうか。30歳そこそこならともかく、50歳60歳くらいまでなると。

(50歳手前の)私の場合もまさにそうで、10代前半までは歌謡曲、10代後半から学生時代までは英米のポップスを中心とした洋楽、それ以降はいわゆるJ-POPを主に聴いてきましたが、やはり30代後半くらいから音楽そのものへの興味や執着が減退したのは否めません。初音ミクなどVOCALOIDの曲にハマっていた時期もありましたが、それも数年で飽きてしまった感じで・・・。

年を取ると、自分が過去に聴いて思い入れや愛着を持った曲が膨大に蓄積されるので、それに加えて新しくつくられた曲、未知のアーティストを聴こうという動機付けが弱くなるのは仕方ありません。

そもそも人類は長いこと地元の民謡や民族音楽など限られた曲(せいぜい数十曲でしょう)に接するだけで人生を終えてきました。現代のように音楽家でもない普通の個人が数千曲とか万に及ぶような音楽ライブラリーを所有する、というのが「異常」とも言えます。

定額制の音楽聴き放題サービスを契約していたら、権利の上では1千万曲以上の音楽データベースにアクセスできます。これではいくら時間があっても聴ききれません。BGMならともかく、自分で選んで聴く場合には知った曲・知ったアーティストばかりになるのは仕方ないのではないでしょうか。

ただし、聴いたことのない曲といっても自分たちが生まれる前世に出てなお歌い継がれている、というような「名曲」「スタンダード」につとめて多く触れるのは良いことかと思います。もちろん、クラシックと呼ばれるような西洋古典音楽も含め。

今の私は、自分の人生と同時代の曲が7割、昔の曲が2割、新しい曲が1割くらいで丁度良いのかなぁ、と感じています。「音楽の無い人生なんて・・・(No Music,No Life)」というほど執着し、こだわっているわけではありません。とはいえ、人生・生活に潤いを与えてくれるものとして音楽とはこれからもうまく付き合っていきたいものだ、とは思いますね。

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