「パーパス・マネジメント」という本を読みました。
副題は「社員の幸せを大切にする経営」というもので、こういう本が出ると知った時から「読まねば!」と思ってました。
企業の存在意義、つまり何のために存在するのか、ということを明確にし、それと従業員一人一人の人生の目的とがうまくつながるようにする。そうすることが遠回りなように見えて企業を強くし生産性を上げることにつながるのだ、という主旨の本です。
「そんなことはないだろう」と異議を唱える人はあまりいないと思いますが、それを実践できている企業は日本の中でも一握りに過ぎないのではないでしょうか。その点で、具体的に何をどうやったらいいのか、これから模索していくべきでしょうね。
それ以上に大切なのは、企業など組織で働く個人が自分の人生の目的をはっきりさせ、それを実現するための道筋として組織を活用する、という視点でしょう。これについてもやはり、おのれの人生の目的がはっきりしている人の方が少数派かと思います。
けれど人工知能やロボットが社会に浸透し、旧来人間がやってきたことがそれらによって置き換えられるようになると、これまで以上に働く意味や意義というのは重要になってくるはずです。またそうしたものが感じられない職場では、やりがいなんてものも生まれようがないでしょうし、ひいては質の高いアウトプットが生まれそうにもありません。
「あなたの人生の目的は何ですか?」という問いに胸を張って答えられることがあるかどうか。今後も重要性を増していく一方でしょうね、きっと。