幸せな死とそうでない死

投稿者: | 2018-09-26

テレビや雑誌といったメディアで「死」が取り上げられると、できるだけチェックするようにはしています。特に在宅医療で死を迎えたケース。

いろんな切り口、登場人物がありますが、大きく言って「幸せな死」を取り上げたものとそうでないものとに分かれるのではないでしょうか。

前者は観た者が温かい気持ちになり、時には涙するようなものです。後者は、胸が痛み、「そうならないようにするには・・・」という思考を促してくれるもの、と言えましょうか。

もちろんそれぞれのケースがあるわけですから、片方の例しか取り上げないのでは「偏っている!」と非難されても仕方ありません。バランス良くというか、それぞれのケースがある、ということをちゃんと伝えるのが好ましいでしょう。

ただ私が思うに、世間での割合がどうであれ、ちょっと「幸せな死」を多めに取り上げたほうが良いのではないでしょうか。この種のことは考えたり備えたりしたからといって、全てが思い通りになるとは限りません。それよりもむしろ、良いイメージ、自信のようなものがずっと大切なはずです。

逆に幸せとは言えない死、もっと言えば悲惨な死をことさらに取り上げるのは、死に対して悪いイメージ、怖いイメージを増幅させ、結果的に死について考えたり備えたりするのを忌避する心理を強めるだけのような気がします。

私の印象ではNHKがこの数年、そうしたつらい事例を執拗に取り上げる「キャンペーン」と言ってもいいような番組づくりを繰り返していますね。つくり手の側が観る者に何を訴えたいのか、私にはさっぱりわかりません。最近ではパターンが読めてきたので、録画したものの観ないままになっているものも少なくありません。

だって、観て楽しくない番組をなんでわざわざ時間使って観なくちゃいけないんですか?「死について考えよう」と提唱している自分ですら、いやそんな自分だからこそ、そうした番組に嫌悪感を持ってしまうのですよ。

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