ホーキング博士の無神論

投稿者: | 2018-10-30

3月に亡くなったスティーヴン・ホーキング博士の新著「Brief Answers to the Big Questions」が気になっています。

日本語翻訳版が出たら読むつもりですし、いっそのこと英語版をそのまま買っちゃおうかな、と思うほど。

日本でもすでにいろんなメディアで話題になっているのが「神は存在するのか」という問いに対する彼の答えです。はっきりと否定していますね。

「神は存在しない」ホーキング博士が最後の著書で人類に伝えたかったこと | ニコニコニュース

その中でホーキング博士は、「長きにわたって、私のように障害を持ちながら生きている人は、神による呪いを受けていると考えられてきましたが、私はむしろ、全ての出来事は自然の法則によって説明できると考えています」と述べており、神の存在を否定しています。

かねてから博士はその種のことを言っていたかと思いますが、死後に刊行されたこの著でこれだけ断言しているということは、ある種の最終結論なのでしょう、彼にとっての。生涯を抱えた人生を送り、また理論物理学者として宇宙や空間・時間について生涯懸けて探究した人の確信として、それは尊重に値すると思います。

けれどこれもやはり「仮説」にしかすぎません。これをきっかけに各人が真剣にこの種のテーマと向き合うきっかけになればいいな、と思います。もちろん私自身も、生涯通して考え続け、言葉にし続けたいと思っています。

私はむしろ現代科学の限界みたいなものを強く意識しています。科学が説明できないような「奇跡」「ビックリ現象」みたいなものに惹かれるんですね。全部が全部うのみにするわけではないにしろ、最初から否定してかかるような度量の狭いことはしたくないな、と思ってます。そうでないと、自らそうした「奇跡」を遠ざけるような気がしていますので。

いまや日本のみならず世界全体でも、理科教育・科学教育を受けたことで漠然と唯物論者・無神論者になっている人は相当数いることでしょう。生きていく上では特にそれで不都合はないのでしょうが、たとえるなら檻の中から世界を見ているようなものなんじゃないか。そんな風に私には映ります。

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