「日本の財政は難攻不落」という珍説・奇説

ネット上ではおかしな言論を見かけることがしょっちゅうあります。

中でも「日本の財政は難攻不落」というのはそれこそ噴飯物で、まともな人は誰も相手にしないだろうと思ってます。けれど案外これを大真面目に信じている人たちがいるようですね。彼ら・彼女らがその信念に従って投資など経済活動をしているのかどうかは知りませんが。

私の見たところ、「難攻不落」論のロジックは以下のようなものです。

  • 政府の借金は裏を返せば国民の資産である
  • 日本の国債は大部分が国内で消化されているので、南米や欧州でのような債務危機とは無縁である
  • 「日本の財政が危ない」というのは財務省が自らの権益を図るためのデマである

彼らは同時に、消費増税に反対で、強力な金融緩和によるデフレ脱却策いわゆるリフレにも肯定的、という共通点があるように思います。

私から見ると、この説は日本の高齢化や人口減少を甘く見過ぎています。税収は細る一方、高齢者とりわけ後期高齢者の割合が増えていくことで社会保障の負担は増していきます。将来にわたって財政が安泰ということは、まともな算術の上では考えられません。

昔から財政破綻の危機感を煽る言説はありました。それが今までのところ現実のものになっていないのは、まだ高齢化と人口減少が始まってからの年数が浅いこと、また消費税などにおいて増税の余地があることが大きいと考えます。今まで無かったんだから将来も100%ない、と言いきるのは乱暴すぎやしませんかね。

そもそもいくら国の借金が増えても問題ないというのなら、今すぐ税なんて全部やめてしまって、全てを国債で賄うようにすればいいんじゃないでしょうか。けれどさすがにそこまで無茶なことを言う人はいません。その意味では「難攻不落」論は無責任とも言え、日本の財政にもしものことがあったときには、そのでたらめな言説は大いに追及されるべきと考えます。

言論人や学者などいわゆる「プロ」であるならば、それがために社会的生命を失う、くらいのことがあっても良いんじゃないでしょうか。それくらい、ヒドい言論だと私は考えます。もちろん言論の自由は尊重しますので、現時点で言論弾圧のようなことはすべきではないでしょうが。

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