「たけしのニッポンのミカタ!:逝き恥をさらさない生き方」を観て

投稿者: | 2009-04-11

この手の話題で2時間スペシャルの番組が組まれるのは珍しいので、観ましたよ。それもライブで。

でも、正直、期待外れでした。今回からスタートした番組ですけど、今後はよほど興味のあるテーマしか観ないつもりです。番組の中でたけしがNHKを引き合いに出してましたけど、NHKなら、もっとためになる番組を作るって。

番組で良かったのは、実例を映像で観られたこと。これはテレビだから当然と言えば当然ですが。それでも、生前葬、手元供養、エンバーミングについては、当事者の満足している顔を見れば、「では、自分も」と考える人がいるだろうな、とは思います。

あと、二人の男性の死を通じて、家族にどうメッセージを伝えるかを問いかけたくだりは、胸に響きました。これ自体、重くて深いテーマなので、一つの番組にしてもいいと思うんですけどね。

で、以下はダメ出し。

  • 取り上げる素材が偏っていました。生前葬や散骨、手元供養(それも合成ダイヤモンドのみ)エンバーミングは、新しくはあるけど、やはりそれを取り入れている人はごく一部。あと、遺品整理についても、業者があきれるような例を出してどうするというのか。
  • たけしのトークもグダグダでしたが、ゲストは「ひどい」の一語。テーマに関心がない、見識がないなら、出てくるなよ、という感じです。制作側は「素人」の感想が欲しかったのかもしれませんが、せめて死が身近な中高年タレントにしてほしかった。
  • 上記に関連するかもしれませんが、「専門家」のトークは一切出てきませんでしたね。新聞や雑誌ではお約束って感じなんですが。この業界で言えば、碑文谷氏、小谷氏、井上氏、市川氏あたりでしょうか。あと、最近「死体の経済学」を出した窪田氏とか。
  • この手の話題を取り上げるなら、家族葬・直葬・エンディングノート・孤独死あたりには絶対触れるべきと思うんですが。

ということで、私ならこんな番組を観たい、というか創りたい、という企画案を列挙してみます。

  • リアルおくりびと・・・映画「おくりびと」に触れたあと、業界関係者の証言や本音を中心にドキュメントを組み立てる。
  • 葬儀が消える?・・・直葬の実例をいくつか克明に追い、そのメリット・デメリットを示す。
  • 死を「準備する」ということ・・・エンディングノートを紹介。実際に書き、亡くなった人の有り様を追う。
  • 葬儀業界の「悪」を暴く!・・・この手の告発本や、消費者センターに寄せられた声をもとに、悪徳葬儀業者の手口を紹介。

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