民主主義という恐怖

投稿者: | 2020-09-03

この数年来、感じていることです。

民主主義の基本的な原理については、後退させてはならぬ、失ってはならぬ、と考えています。言論の自由だの投票の自由だの。

にもかかわらず、最近は「民主主義万歳では、話が終わらないよね」と感じることが増えています。

前者について言うと、自分とは大きく違う意見の持ち主が多数派となって、自分の生活や人生が脅かされてしまうかもしれぬ、ということ。私自身は一定の理があると考えていますが、多くの英国民にとって国民投票でEU離脱が多数派を占めてしまったのは、その悪しき例と言えましょう。

後者については、明らかに「政治的に適切かどうか」で言論を切り分ける流れがあって、主流派のインテリの価値観に背馳する言論は、それだけで社会的生命を失いかねないような言論の不自由状況が生まれているわけです。

人種や民族のこととか男女について、主流派に歯向かうような言論は即座に「(社会的)死刑」を言い渡されるような。

そうした点から、民主主義は維持しつつも一定の制限や歯止め、抑制は必要だよな、と感じているところです。フランス革命を敵視し続けたエドマンド・バークは「保守主義者」の間で高く評価される言論人ですが、年を取れば取るほどそのありがたみがわかるな、という感じです・・・。

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