儲けを追求する葬儀屋はいらない

投稿者: | 2008-05-23

基本的に資本主義・自由主義経済を信奉している私ですが、こと葬儀というサービスに関しては、「営利企業はお呼びでないのではないか」という思いが次第に強くなってきています。

理由1 「売上目標」「ノルマ」「歩合制」などへの違和感

これらのものがある限り、業者はある顧客からの売り上げを極大化しようと、極端に言えば押し売りのようなこともせざるを得なくなります。それをしないいわば良心的な業者は、淘汰されていくのでしょう。

利用頻度の高いサービスなら、目先の利益が大きくなくても顧客の満足を最大化することで、長期的な利益の増大を図る、という戦術が成り立ちます。ですが葬儀のように利用頻度の低いものでは、それは通用しない。今稼ぐが勝ち、なのです。

よく自称・良心的な葬儀屋さんから「この業界には一部不心得な会社もあり・・・」と言う言い訳じみた話を聞きますが、ぼったくりや過剰販売は一部の問題ではなく、業界の構造的な問題なんです。それを防ぐのは、あくまで個々の業界人の良心でしかない。何と脆弱でしょうか。

理由2 客はあくまで「金づる」でしかない

企業としてやっている限り、お客はあくまでお金を払ってくれるからこそ「お客様」。いくら「まごころの」とか「温かい」とうたっていても、それは所詮、偽善的な商売文句に過ぎません。もしそうでないなら、実費程度の有償ボランティアとしてやってみろ、というものです。

理由3 葬儀は、業者にゆだねるには大事すぎる

これについては、別途エントリします。とにかく、葬儀というのは業者に金を払って購うような「サービス」ではない、と言いたい。身近な人を送り出すことより人生において大事なことなんて、いくつもないはずです。

以上のことから、私はビジネスとしての葬儀業界が壊滅的な規模にまで縮小することが、世の中を良くすることにつながると考えます。そしてそれを些かなりとも推進することが、自分の使命だとも。

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