たかが後期高齢者医療制度くらいでこれだけの反発が起こっている昨今、表題の主張は暴論でしかないでしょう。
けれども、闇雲に延命治療を施さない尊厳死のようなものを多くの人が望むようになれば、逆に徹底的な延命治療を望むことは「ぜいたく」「わがまま」と見なされるようになると思います。もちろん選択の自由は、誰しも保障されるべきですが、貴重な税金や他人の保険料を食い潰してまでそれを望むのは、やはり破廉恥なことと言わざるを得ないでしょう。
ということで、「延命治療」の範疇に入るような医療行為には、今より遙かに高率の自己負担を求めるようにするべきです。全額自己負担でもいい。
これに対しては「人を見殺しにする制度だ」などといった感情的反発が予想されます。対策のアイデアも出しておきましょう。それは、当人の遺産を担保に、低利で融資する制度を合わせて設けるということです。
担保がない、あるいは不足する人はどうすればいいのでしょうか。そういう人は、まずは家族・親戚に情けを掛けてもらう、それが無理なら友人・知人、それでもダメなら、寄付や篤志家に頼る、と。最終的には公費での救済もあっていいと思いますが、最小限にとどめるべきです。
あと別の視点では、保険適用外でボランティアで働いてくれる医師を募ってはどうでしょう。高齢のために引退した人など、うってつけと思うのですが。
いずれにしろ、今後の我々は、医療に振り向けられるお金は無限ではないということを前提に、様々なことをシビアに見直していかなければならなくなります。合い言葉は「現役世代が社会保障制度を維持するためだけに働いているような社会には、絶対にするまい!」です。