長らく世界最大の自動車メーカーとして君臨したGM、ゼネラル・モーターズが、日本で言う民事再生法の適用を申請し、経営破綻しました。
個人的には、GMはもとよりアメリカ車にも全く思い入れはありません。しかし自動車産業が20世紀を代表する産業だったことを思うと、歴史的な出来事だと実感します。
GMの凋落について、後知恵で講釈することは簡単です。いわく利幅の大きい大型車に傾斜しすぎた、労組に寛大(ジェネラス・モーターズ!)で労務コストが膨らみすぎた、財務的な管理のみが支配し消費者の求める車づくりを怠った、などなど。
でもやはり、あれだけの巨体を変革するのは、口で言うほどたやすいことではないのではないかと思います。トヨタは目下自動車メーカーの中では「勝ち組」と言えるでしょう。けれども、自動車、ひいては交通手段そのものに大きなパラダイム変革が起きたとしたら、トヨタとて適応しきれず、経営が行き詰まるかもしれません。
ところで、従来ビッグ3と言われたところでは、唯一フォードのみが健在です。クライスラーにしろGMにしろ、一度潰れたメーカーの車に乗りたい人は少ないでしょうから、今後はフォードがアメリカ車代表、ということになりそうです。そんなフォードすら立ちゆかなくなったら・・・。それを「まさか」とは思えないのが、今の自動車業界です。