13日放送のNHKクローズアップ現代は、「ひとりの老後 安心の住まいは?」。高齢者の共同住宅を取り上げていました。
若いうちは一人暮らしには自由というメリットがありますが、高齢になり生活力が衰えてくると、共同住宅が有力な選択肢となります。官民の老人ホームには一長一短ありますし、それに必ずしも入居者にとって快適なものじゃありませんから。
番組ゲストである加藤仁氏のコメントが印象深かったので、要旨を書きとめておきます。
- 個室と共用スペース(リビングなど)の使い分けが大事
- 高齢者だけでなく、いろんな世代の人が出入りするといい
- 「エンディング・イメージ」を共有すれば、一体感が出る
- 共同住宅の文化が、今、培われつつある
最後に紹介された所は、とても示唆に富む事例でした。サイトの紹介を引用すれば「地元の人達から出資を募り地域ぐるみで運営を行うハウス」。地域住民に出資を募ったのを始め、運営するNPOが地域の高齢者向けの弁当宅配サービスを手がけていたり、住宅に地域の高齢者が出入りしたりできるというものでした。
高齢者の住まいは「問題」として語られることが多いのですが、むしろ様々な活動が展開される可能性に満ちた「場」なのではないか。番組を観て、強く感じました。看取りはその最たるものですが。
ところで紹介事例は神奈川県のものがほとんどでした。神奈川県って、こうしたことに関して先進県なんでしょうか。それとも、単に取材の都合?