何かを始めるのに、遅すぎることはない。そんな励ましに満ちた、意外と(!)チャーミングな映画です。
80歳の主人公がやろうとするのがランジェリーショップの開業ということで、因習的な田舎の村人たちの嘲笑や反感を招きます。でも、周囲の友人達はある面彼女に感化され、そして彼女を盛り立てる側に回ります。
そして最後の「合唱祭」の場面。言ってみれば勧善懲悪ですが、やはり胸のすくシーンです。孫の世代が良き理解者となった、というのは示唆的です。
ところで、人類の歴史においては、新しいことに挑戦しようとした者が、伝統や慣習にとらわれた凡人達に押しつぶされたことが、幾度となくあったはずです。そんな悲劇を考えると、涙すら出てきそうになります。
この映画を通じて、若い頃の夢を改めて追い求めてみようという人がいれば、とても素敵なことです。せめて我々は、夢追人を嘲笑したり、足を引っ張ったりはしたくないものですね。