マニフェストは守れ!

投稿者: | 2009-09-16

本日、鳩山政権が発足しました。歴史的な一日となったことは、間違いありません。

私は、期待3割、懸念7割でこの政権を見ています。政治改革や行政改革には成果を挙げてくれそうな気もしますが、経済や外交では不安がいっぱいです。また、政権運営につまずいて、国民からあっという間に見放される危険性もあります。

さて、民主党に対してはいろんな提言や要望がメディアを通じて寄せられていますが、「マニフェストを忠実に実行する必要はない」というのを結構見かけます。国民は自民党を拒絶し、政権交代を成し遂げるために民主党を選んだのであって、民主党のマニフェストに全面的に賛成というわけではない、というのです。

実態はそうでしょうが、選挙が終わったらマニフェストはゴミ箱行き、というのはいただけません。そんなことを許していたら、選挙の時に掲げる政策は何でもいい、という話になります。実行してみて取りやめるとか、議論の過程で微修正するとかいうのは構いませんが、全く手を着けない、というのでは二枚舌と言わざるを得ません。

私自身も民主党のマニフェスト、とりわけバラマキと言われる部分には全く賛成していませんが、民意が民主党を選んだ以上、それらは実行に移されるべき、と考えます。マニフェストのあり方に問題があるのは確かですが、出す側が真剣に出し、選ぶ側が真剣に吟味する、その最低限のことすらできないのでは、我が国の政治風土はいつまで経っても成熟しないでしょう。

できればマニフェストは、専門家の批判にある程度堪えることができ、また現状をきちんと踏まえたものであるべきです。残念ながら民主党の今回のマニフェストは、その条件を満たしているとは言い難い。それでも、愚直に実行に移すことで、民主党自身も、また国民も、いくらかは学習するんじゃないでしょうか。起こり得る弊害は、そのための授業料とでも考えるしかありませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください