【映画】イキガミ

投稿者: | 2009-10-09

公開時から気になっていた映画、ようやくDVD鑑賞しました。

イキガミ : 映画情報 – 映画のことならeiga.com

間瀬元朗の同名コミックの映画化。1000人に1人の確率で若者を選び命を奪う「国家繁栄維持法」が存在する世界では、国民の生命価値を高めることで社会の生産性を向上できると信じられている。政府より発行される死亡予告証は通称「逝紙(イキガミ)」と呼ばれ、それを受け取った者は24時間以内に死ぬ。厚生保険省の国家公務員である藤本(松田)はイキガミの配達職務を名誉ある仕事として遂行しようとするが……。

SFチックな筋書きなのでもっと寒々しい映画と思っていましたが、この合理的かもしれないが不条理な制度によって苦しむ人々が丹念に描かれていて、かなりの傑作映画だと思いました。終盤は、感動で泣いてしまうところもありましたし。

「赤紙」と「イキガミ」、「治安維持法」と「国家繁栄維持法」など、明らかに戦前・戦中の我が国を風刺した用語やセリフが幾度も出てきました。人によっては「国家権力によって個人の生命が左右される理不尽さ」という点で両者の共通点を感じ取ったかもしれませんが、私は上記のような類似とは別に、テンションの違いみたいなものを思わずにはいられませんでした。戦前・戦中の我が国は、もっと狂信的というか好戦的というか、「熱かった」と思います。まぁ今の若者だと、類似の方もわからないかも・・・。

さて「国家繁栄維持法」ですが、もとより人権思想の根付いた先進国で、こんな残酷な制度が導入される見込みはありません。さしあたりは。何より、「生命の価値」を訴えるなら、事故や事件、そして自殺で亡くなった人やその遺族の話を聞けば、十分じゃないでしょうか。あと、死刑囚とか。

ちなみに倫理学の分野では、臓器くじという思考実験が提案されているそうです。議論のネタとしては、面白いかもしれません。

最後に蛇足。イキガミを受け取る人物の妹として、成海璃子が出ていました。ちょっと目を瞠るような美しさでした。撮影当時15歳とは、驚きです。。。

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