Twitterで遺言

投稿者: | 2009-11-15

Twitterを見ていると、「Twitterで遺言するというアイデアはどうだろうか」というつぶやきをよく目にします(「遺言」で検索してウォッチしているんですよ)。

まず、言うまでもないですが、財産に関わることなど、民法の定める遺言をTwitterでつぶやいても、法的に効力を持つことはありません。法は、全文を自筆で書くことや、捺印することを定めていますから。Twitterに限らず、ネットやPCを使った遺言はすべて無効なんですね。

一方、家族への最後のメッセージを遺す媒体としては、もちろん利用できます。なので、私がTwitter遺言の可否について尋ねられれば、「無効だけど、有意義」と答えますね。

ただ、Twitterはかなり私的というか本音が出やすいメディアなので、妻・夫や子といった家族に見られる・見せるというのは、個人的にはスッキリしません。少なくとも私自身は、Twitter遺言はやろうと思いません。もちろん、いまわの際のつぶやきが、結果として遺言としての意味を持ってしまうことはあるでしょうが。

むしろ私がおすすめしたいのは、ブログに専用のカテゴリ(「遺言」とか「エンディングノート」)を設け、折に触れて希望や家族へのメッセージを書き連ねていくことです。こちらも法的に無効である点は先のTwitter遺言と同様ですが、見やすさという点でははるかに勝ります。それに、Twitterのつぶやき一つとブログの記事一つでは、後者の方が「重み」がありますしね。

つまるところ私がTwitter遺言に違和感のようなものを感じるのは、普段から「気軽に遺言しよう」と言いつつも、さすがにTwitterでつぶやくほどカジュアルなものであってほしくない、と思っているからかもしれません。

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