社会貢献 vs. 利益重視

投稿者: | 2009-12-17

ビジネスの現場で働いている人、特に自分で会社を経営している人の中には、「会社は、稼いでこそナンボ」と本気で信じている方がいらっしゃるようです。

昨日のネットでは、次の記事が話題になりました。私も、ブックマークしたものです。

東洋経済でサイバーエージェント社長らに社会起業家がおおいに叩かれている件について
(Days like thankful monologue 病児保育のNPO法人フローレンス代表 駒崎弘樹のblog)

実は私、Twitterを「社会貢献」というキーワードでウォッチしております(他に「遺言」「相続」などでもウォッチしてますよ、当然)。すると、社会貢献を肯定的に語っているものと、むしろ否定的に語っているもの、双方に出くわします。割合としては前者が7:3くらいの比で多いのですが、社会貢献が声高に叫ばれるにつれ、それに違和感や反発を感じる人がいる、ということも、また事実なのです。

批判のポイントは、「利益を出さなければ会社はやっていけない。それをさしおいて社会貢献を唱えるなぞ、寝言だ」ということのようです。社会貢献はカッコいい、といった風潮も一部に出始めているので、なおさら反発を覚えるようです。

こうした、いわば社会貢献派と利益重視派の対立、意外に根深いものがあるのではないかと感じます。一昔前の、資本主義者と社会主義者の対立のような。両者は、人間観、社会観、企業観などが、決定的に異なるんですね。イデオロギー対立、と呼んでも大げさじゃないでしょう。

私はといえば、もとより前者です。社会貢献の旗を大きく掲げた企業やNPOは好ましいと思いますし、これからの時代、そうでないと従業員が誇りを持って働けないと考えます。少なくとも、意識の高い従業員であるならば。利益は事業継続の条件、と言われますが、その一部は寄付で賄ったっていいじゃないですか。

世の中にどれだけ好ましい変化を与えられたか。顧客・従業員を問わず、関わった人をどれだけ幸せにできたか。こうしたことが、これからの企業の成功を測るものさしとなるはずです。利益の極大化こそ企業の使命と信じ込んでいる人は、悪いけど前世紀の遺物と言わざるを得ませんね。そんなトップが率いる企業の製品やサービス、あなたは買いたいと思いますか?

※「社会貢献」については上記のような事情で今後もネタがちょくちょく見つかるでしょうから、折に触れて本ブログでも語りたいと思っています。

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