ちょっと、いや、かなり気になる記事です。
サイエンスあれこれ : 臨床試験の信頼性を危うくする「者」とは
心疾患がある患者のうち、臨床試験への参加を積極的に希望した患者は、たとえ実際に試験は行われなくても、参加を希望しなかった患者より長生きしたというのです。つまり、長生きした原因は、治療を受けたせいではなく、治療を受けたいという積極性にあったというのです。
何故、積極的に臨床試験を受けたいと願い出るだけで長生きできるのかという理由に関しては、何事も前向きに信じる人は、ストレスも少なく、落ち込むこともないので、それが功を奏したのではと考えられますが、確かなことはわかりません。
個人的には、「ありそうな話だな」と思います。事態が悪化する可能性があっても、良くなるチャンスがあるならそれに賭けてみる。そうした積極性も持つ人の方が、トータルで見れば生き延びていく確率が高いのでしょう。
上記は、あくまで心疾患を持つ患者を対象にした調査ですが、このことは一般的にも当てはまるんじゃないでしょうか。生きるハリみたいなのを失った人が急速に老け込むことは、誰しもよく目にしているはずです。逆に生活に前向きに取り組んでいる人は、老化、ひいては各種疾患のリスクを遠ざけることができるように思います。
ただ一方では、タイプAと呼ばれる短気で攻撃的な人は、心疾患・血管疾患になりやすい、とも言われています。矛盾したような表現ですが、「静かなる積極性」みたいなのが、一番いいのかもしれません。