ここのところ格差の問題について続けて書いています。
格差是正の取り組みをするときに、戦略的な課題は何でしょうか。いわば、キモです。さすがに貧しい人にお金をバラまくのでは能がないし、たぶん効果も長続きしないので、他のことを考えます。
教育
これは、誰しも考えることでしょう。教育が遍く行き渡らなければ、格差はどんどん広がり、しかも固定化する危険が非常にあります。なお、教育というと多くの人は「公教育の強化」を考えることでしょう。それも悪くはないのですが、バウチャーのようなものを制度化して、教育機関を多様化・多元化することも、少なくとも都市部では有力な選択肢かと思います。
親の仕事
親が仕事に就けないようでは、家計はとても不安定になります。この点でやはり、経済を活性化させること、条件の善し悪しはさておき「職」が豊富な社会にすることは、格差是正にもつながるテーマなのです。
やり直せる社会・何歳でもチャレンジできる社会
具体的には、独立や起業のチャンスがあるとか、何歳でも「学び直し」ができるとか、転職・再就職が容易とか、そういったことです。3点目については先に述べた「親の仕事」と重なりますね。
左派というか社会主義的な考え方の持ち主の方も、格差には心を痛め、様々な処方箋を出していらっしゃいます。ただ上記のような点が重要だと考える私から見ると、ピント外れに見えたり、むしろ逆効果を招くように思われるものも少なくありません。「社会を良くしたい」という気持ちを持つのは貴いですが、まともな大人ならその帰結にも思いをいたさないと。