AppleのiPadが発表されました。ますます電子書籍ビジネスが活気付くのは、確実です。
私自身は電子書籍端末をまだ所有していません。けれど、電子書籍に対する期待感・切望感は、日に日に高まっています。というのも、「電子書籍」というタグの付いたはてなブックマークの新着エントリーを、RSSリーダーを使ってチェックしているからです。驚くことに、日に20~30件も新着エントリーがあるんですよ!電子書籍への関心がいかに高まっているかの証左と言えましょう。
さて、表題の件、デジタル化される以上、「いろんな機器を使い、どこでも読める」「即時に買える」「線を引いたりメモを書き込んだりなど、メタ情報を付け加えられる」「全文検索できる」といったことは、いわば当たり前でしょう。そしてKindleなんかでもかなりの程度実現されています。以下は、願望レベルの話です。
低価格化
印刷会社や取次会社、そして場合によっては出版社も、「中抜き」されるようになります。となれば、著者印税の率は今よりずっと高くなり、書く側からすれば低価格でも十分割の合うものとなるでしょう。あえて値段を言えば、現行のハードカーバー相当のボリュームの本なら300円、新書相当の本なら100円を望みたいものです。
ソーシャル読書
上に書いた「メタ情報」を共有することで、みんなで読んでいるかのような感覚になれます。それはきっと、読書の体験をより味わい深いものとしてくれるでしょう。私は既に「ブクログ」というサービスを使って自分の読んだ本を公開していますが、今後はこうした「公開書棚」も、常識になるような気がします。
マルチメディア化
写真や図はもとより、音声や動画も加わって、書籍はもっとダイナミックなものとなるでしょう。もう、「本」とか「書籍」と呼ぶのはふさわしくなくなるかもしれませんね。
ノンリニア化
私の中ではかなり明確なビジョンとして以前からあるのですが、あまりこれを言う人を見たことがありません。要は、今のように本が最初から順番に読むものではなくなる、ということです。小説のようなものを除き。人間の脳の働きはもともとリニアなものではないので、読書というのは実は不自然な行為です。電子化された書籍は、マップやリンクによって、読む側の関心に従った順番で、関心のある部分だけ読まれるようになるでしょう。
ともあれ、以前は「生きているうちに本が電子化されるのを見ておきたいものだ」などと思っていたのですが、今は2010年代のうちには、書籍のかなりの部分が電子化されるような気がしています。本当に、楽しみですねー。
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