書店が減っている

投稿者: | 2010-01-30

昨日書いた電子書籍にもつながる話題ですが、書店が劇的に減っている、というかツブれていっているようで。

asahi.com(朝日新聞社):消える書店、10年間で29%減 和歌山県ではほぼ半減 – 社会

出版市場が2兆円割れし、縮小が続く中、各地で書店が消えている。この10年間で6403店減少し、ほぼ半減している県もあることが分かった。全国の書店を調査しているアルメディア(東京都)のデータをもとに、2000年と今年1月時点の書店数を比較し、減少率を計算した。

ちょうど最近発表されたように、出版物の販売金額は減少してきており、業界のパイが縮んでいます。

出版:販売金額、21年ぶり2兆円割れ 書籍、雑誌ふるわず--昨年 – 毎日jp(毎日新聞)

2009年に刊行された出版物(書籍、雑誌)の推定販売金額が前年比4・1%減の1兆9356億円となり、21年ぶりに2兆円台を割ったことが、25日発表された出版科学研究所(東京都新宿区)の「出版物発行・販売概況」で分かった。

推定販売金額は89年に2兆399億円と初めて2兆円を突破。96年には過去最高の2兆6564億円を記録したが、その後は減少傾向が続いていた。09年の内訳は書籍が前年比4・4%減、雑誌が同3・9%減。書籍は3年連続、雑誌は12年連続の前年割れで、書籍は減少が始まった97年以降では3番目に大きい落ち込み幅となった。

そしてその縮むパイを、コンビニ、大手書店チェーン、ネット通販業者などと競い合わなければならない。昔ながらの町の中小書店がやっていけなくなるのは、理の当然のような気がします。他の商店同様、後継者がいないため廃業、というケースも少なくないでしょうし。

個人的には、ブックオフの影響も侮れないと思っています。本の購入先としてライバルであると同時に、万引きされた商品がブックオフに流れることも少なくないと聞きますから。

生き残っている書店さんは、それなりに営業努力をされていると思います。売り場を工夫したり、ポイントカードを導入したり、手書きのPOPを作ったり。ただ現実としては、電子書籍が普及すれば、ビジュアルな要素の強い一部の雑誌や写真集・画集なんかを除き、紙の本というのは発行されなくなると考えられます。10年先か30年先かわかりませんが、書店業は存立し得なくなる。当の書店で働いている人は、重々分かっているでしょう。そのことが、モラール低下につながり、業界の衰退に拍車を掛けるのではないか。そんなことを思います。

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