デジタルどっぷり、は危険!

投稿者: | 2010-05-26

先週エントリーした科学をビジネスに利用することに関連して。

クローズアップ現代、「広がる“においビジネス”」では、小学生のような子どもたちが、本物の果物のにおいより、人工的な香料のにおいの方を「良いにおい」と感じる、という実験が紹介されていました。ある意味、衝撃的な結果です。スタジオトークでは、大学教員の方が「ひのきのにおいを知らない学生は、ひのきを臭いと感じる」という話を披露していました。

要は、自然・天然のにおいというのは成分が複雑なのに対し、人工的な香りは単純な成分からできている。後者に慣れた現代人は、前者の「良さ」を感知しづらくなっている、ということのようです。

普段はデジタル万歳な私ですが、このことには少し反省させられました。人工的に作られたものは分かりやすく味わいやすい。けれど、それしか知らないと、自然のものの味わいが分からなくなり、ひいてはその人の生きる世界そのものが薄っぺらなものになるのではないでしょうか。

デジタルには多大なメリットがあると信じています。しかしそれにどっぷり浸かりきり、それしか知らないというのは危険です。何より、その人は豊かな創造性を発揮することが難しいのではないでしょうか。

ではそれを防ぐにはどうすればいいか。少し考えてみたところ、自然と、生身(フェイス・トゥ・フェイスってヤツです)の人間関係かな、と思いました。デジタルには人をのめり込ませる魔力があるからこそ(私が、その証明です!)、現代人はこれらのものに意識的に接するようにする必要がある気がしてなりません。

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