今度の参議院選、消費税のことも一大テーマとなりそうです。
自民党が選挙公約に「10%への増税」を掲げたのに対し、民主党の菅代表もそれに同調する構えを見せました。争点つぶしと言えば言えるでしょうが、消費税の導入や増税の是非をめぐって与野党の間に激しい対立があった昔の選挙を思えば、まさに隔世の感があります。
個人的には、増税には反対じゃありません。「むしろ問題は、時期と上げ幅だろ」くらいに考えています。増税絶対反対と言う人は、日本の財政や社会保障制度の維持にまともな見通しを持っているのか、疑問です。ましてや片方で「福祉の充実」を求めながら増税に反対する人がいるとするなら、何をか況んや、ですね。
望むらくは、これから選挙までの間に各所で繰り広げられる論戦が、単に増税の是非を問うだけのものでなく、もっと深みのあるものであってほしいものです。税制全体の中で消費税をどう位置づけるのか、財政と社会保障制度の関係をどう考えるかなどなど。
そしてできれば、消費税以上のタブーに踏み込んでもらいたいものです。つまり、社会保障、とりわけ年金と介護において、「公助」の部分を薄くし、「自助」や「共助」の比率を上げるという意味での改革について、です。
キーワードというか合い言葉は、持続可能性です。財政にしろ、社会保障制度にしろ、いずれ行き詰まるようなことをやっていても仕方ありません。そして手を打つのが遅れれば遅れるほど、あとの「被害」は甚大になりますから。