「ニットの貴公子」の物語

投稿者: | 2010-10-02

さる木曜のNHK「ゆうどきネットワーク」を何気なく観ていたら、「ニットの貴公子」の相性を持つニットデザイナー・広瀬光治さんが出演していました。

子供の頃から編み物が好きで、一心にこの道を進んできた広瀬さん。ある時からテレビでも「伝道」するようになったのですが、その風貌や物腰から一部でキワモノ扱いされ、悔しい思いをされたそうです。

そんな時、地方でやっていた教室で、小学生の男の子が自然体で編み物に取り組む姿に触れ、励まされた、と言います。

ニットや編み物を心から愛し、そのことを熱く語られるお姿は、とても素敵でした。現在55歳だそうですが、「貴公子」がいつまで続くかはともかく、ニット編みの楽しさや奥深さを、作品や講演などを通じ、できるだけ多くの人に伝えていただきたいと思います。

それにしても、ここ10年くらい、ファッション、デザイン、芸能の世界で活躍されているゲイ、ニューハーフ、あるいはそれっぽい方を、テレビで数多くお見かけするようになりました。KABA.ちゃん、假屋崎省吾さん、IKKOさん、マツコ・デラックスさん、はるな愛さん等々。

彼らは子供の頃、周囲の偏見や無理解に苦しみ、時にはいじめられたことでしょう。ある面でそうした苦労がバネとなって、それぞれの分野での精進につながったのではないか、と想像します。それだけに、彼らの語る言葉は、重く、深いものですね。

とはいえ、上記の小学生の例にもあるように、ここ20~30年で我が国は、個人の生き方や嗜好に関して随分寛容な社会となりました。今の子どもたちは、先人が味わったほどの疎外感を味わうことなく、すくすくと自分の素質を伸ばせるんじゃないでしょうか。苦労の効用はともかく、こうした流れ自体は、肯定したいものです。

※この記事には「ゲイ」のタグを付けていますが、広瀬さん自身がゲイかどうかは未確認です。

広瀬光治 – Wikipedia
ニットデザイナー 広瀬光治オフィシャルサイト

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