2011年、電子書籍に期待すること

投稿者: | 2011-01-03

去年は盛んに「電子書籍元年」と言われました。

ムードが盛り上がった割に、実態はそれほど進まなかったな、というのが掛け値無しの印象でしょう。とはいえ、既に明らかになっているものもあれば、いないものもありましょうが、いろんな種がまかれたのは確かです。今年以降、それが大きく花開くことを期待しましょう(中には咲く前に枯れる草もあるでしょうが・・・)。

さて新年一発目の電子書籍ネタの記事として、今年一年を展望し、業界への期待と、私がしたいこと、双方を書き連ねてみます。ちなみに私自身が電子出版をする予定は、今のところありません。

まずは、業界的に。

1.Google、Amazon、Appleの日本語市場参入
3社はいずれも日本語の電子書籍を販売していません。日本語市場参入となれば、そのインパクトはかなりのものです。またAmazonには、日本のサイトでもKindleを販売してほしいものです(現状は、アメリカのAmazon.comを通じて買うしかありません)。

2.日本勢の品揃え充実
一方日本勢は、いろんなタッグも組みつつ、すでに電子書籍プラットフォームをスタートさせています。今年も新たなプラットフォームが生まれるかもしれませんが、めぼしい企業は既に始めているという印象です。ただいかんせん、品揃えが貧弱すぎます。本の世界で数万点程度では、全くお話になりません。期待されるレベルとは、桁が2つ違う、と言っていいでしょう。日本勢には、何より品揃えの充実を望みます。その先には、ストアのユーザーインターフェース等、使い勝手の改善も求めたいですが。

3.売上げ向上
市場が盛り上がらないことには、電子書籍の普及も進みません。本好きの方におかれましては、いくらかは投資のつもりで、電子書籍コンテンツや電子書籍端末を積極的にお買いになることをお奨めします。

上記の帰結として、年内とは行かなくても数年のうちに「勝ち組」のプラットフォームが出てくると思います。1社に絞られることはないと思いますが、2つか、せいぜい3つくらいに。そうすれば、買う方も端末やコンテンツをさらに安心して買えるようになります。現状は、自分の持つそれらが不良資産になる恐れなしとしませんから(その点、紙の書籍を「自炊」して)。

さて次は私自身について。端的に2つです。

1.電子書籍端末を買う
すでにiPadを所有していますし、パソコンもスマートフォンもありますので、電子書籍に特有ということでE-ink=電子ペーパーを搭載した端末を試してみたいと思っています。日本語コンテンツが出ればAmazonのKindleが有力ですが、今のところはSONYのReaderに興味を持っています。

2.「自炊」を始める
自分がこれまで買った本がすべて電子版で発売されるまでには、まだまだ時間が掛かりそうです。また、改めて購入するのは二重の出費ともなります。早晩、自炊(手持ちの紙の本をスキャンして「電子化」する行為のことです)は避けて通れない道かと。

ちなみに新年早々、勝間和代氏が自炊体験記を立て続けに書いていました。下記は、それを通じての気付きの記。

いま、ふと気づいたのですが~大量の蔵書を持ち歩く意味- 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!

何を今さら、と思わないでもありませんが、書かれていることには全く賛成です。電子書籍は、知を、世の中を変える存在なんですよ!

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