企業と学生のすれ違い

投稿者: | 2011-01-10

就職氷河期の到来が叫ばれる昨今ですが、採用の現場では奇妙な現象が目立っているのだとか。

学生の側は社会貢献意識が高く、面接でもそのことをアピールするのですが、採用の担当者はむしろそれに白けているという・・・。

「こんな学生はいらない!」採用担当の本音(新刊JP) – エキサイトニュース

■社会貢献志向、エコ大好き人間
ここ数年、常見氏は企業の採用担当者から、「社会貢献志向の強い学生」について相談を受けることが多いそうです。

「御社はどんな社会貢献活動をしていますか?」という質問はもちろん、さらに中には「社会貢献をしている会社しか受けたくありません」と言いだす学生もいるそうです。これは「エコ」についても同様です。

企業の社会貢献活動は否定できるものではありませんが、社会貢献活動とは環境保全活動や緑化運動をはじめとした“わかりやすい”ものだけではありません。本業で価値を提供し、雇用を創出し、高額の法人税を納めて社会に還元することも立派な社会貢献だと常見氏は言います。

こうした話は学生の「世間知らず」ぶりを嘲笑うネタにされやすいのですが、私はむしろ擁護したいと思います。自分自身も、学生の時に接した学問的言説に比べ、企業社会が後れている、あるいは劣っていると感じたことのある経験を持っているからです。

もちろん、学生が「ブーム」に踊らされている側面もあるかもしれません。ただ、現実の足かせを離れたところで最先端の事例を見聞きしたり、理論的な可能性の議論に触れていると、ある面で学生の認識の方が「進んでいる」ことだってあるでしょう。そして、社会貢献の件は、きっとその一例だと考えます。

「御社はどんな社会貢献活動をしていますか?」と訊かれて、堂々とした答えのできないような企業さん。ゆくゆくは意識の高い学生や消費者からそっぽを向かれ、存立を脅かされるようになるかもしれないと、覚悟した方が良いです。学生に向かって「現実はなぁ」などと説教しているかたわらで、あなた方の知らない新たな現実が進行中なのかもしれないのですから。

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