TPP、菅政権にとっての重要政策テーマである割には、議論が盛り上がっているようには見えません。
といって議論は「TPPへの参加は、是か非か」ではなく、参加を前提とした上で、そのためにクリアしなければいけないこと、検討しなければいけないこと、備えなければいけないことを考える、ということになろうかと思います。はっきり言って、「是」と「非」は対等な選択肢ではないんですよ。絶対反対、みたいな人にはお気の毒ですが。
この手のことは、よく「バスに乗り遅れるな」といった感じで語られます。それにならって今の日本の状況をありていに言えば、すでにバスに乗り遅れていて、発車したばかりのバスを追いかけるかどうかといった感じでしょう。TPPに参加するためには自分が駆け出すしかないのですが、それを決めかねて迷っている、といったところ。そして、時間が経てば経つほど、追いつくのは困難になる、と。
思考停止までは行かないにしても、判断停止、決断停止は平成に入ってからの日本の「特徴」と言えるんじゃないでしょうか。個人的には、移民のことも同じで、もはや是か非かを議論する段階ではないと思っております。
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