ケア(特に介護)従事者のメンタルヘルス

投稿者: | 2011-02-06

テレビでも、この手のレポートを観たことがあります。

人生の最期 : ‘老いても健やか’「老健(介護老人保健施設)夕張」のブログ

看護・介護の仕事は、体力的、メンタル的に見てもキツイ仕事であります。その中でもメンタル面では辛いものがあります。

人の死に対し冷静に対応し、いつまでも悲しんではおれず、他の入所者さんに笑顔で接しなければなりません。また、人は必ず「死ぬ」という現実から逃げたり目をそむける事は出来ません。

ですが私は「人生の最期」の場に立ち会えるという事は、普通の生活をしていてはできない貴重な経験だと思います。

話を介護に絞りますと、国の方針としても、また入居者の意向としても、今後介護施設がますます「看取り」の機能を求められるようになるのは確実です。本人や家族の「満足」はもとより重要ですが、介護従事者の負荷、とりわけ精神的なそれも大きな問題です。

それでなくても、介護の分野は人手不足です。それが結果、現場のスタッフに負荷となり、「燃え尽き」を招く。その人が離職すれば、ますます人手不足につながる、という悪循環が進みます。ケア従事者のメンタルヘルスの問題は、対応を怠ると、あるいは対応を誤ると、その悪循環に拍車を掛ける要因となりかねません。

本人が自分のメンタルヘルスに気を配るのはもちろんですが、施設として、あるいは業界として、系統的な対策をすることが求められます。その対策の中には人的にも時間的にも、職員に「ゆとり」が生まれるようにするということも含まれます。何か、卵が先か、鶏が先が、みたいな話になりますけど。

でもそれを考えると、たとえば介護ロボットのようなものが実用化されて「人手」が大幅に軽減されるとか、アルツハイマーなどを根治する治療薬が開発されて介護を必要とする人が劇的に減るということがない限り、この業界はいずれ行き詰まってしまうかもしれません。夢も希望もない展望ですが・・・。

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