ここ数日、NHKが立て続けに「無縁社会」関連の番組を放送しました。Twitterなどネットでも、かなり話題になっていましたね。
ただ、映像の限界でしょうか。いまだに無縁社会とは何か、あるいは無縁社会の何が問題か、分かっていない人、ピンと来ない人が少なくないようです。
私から見ると、NHKの側にも非はあります。「無縁社会」というショッキングだけど曖昧な言葉を使っているばかりに、反発や誤解がついて回るのは仕方ありません。また、番組はナレーション、効果音、カメラワークなどに関して演出が過剰で、それも余計なことのような気がします。テーマが十分深刻なだけに・・・。
それはともかく、私なりに無縁社会という問題のポイントは、2つあると考えます。
一つは、単身者の増加や、孤独死・無縁死※の増加といった現象面の背後に、社会の解体とでも言うべき事態が進行している可能性があるということ。一言で言えば、根の深い問題なんですよ、ということですね。
そしてもう一つは、無縁社会は将来さらに進行し、放っておくと今よりもっと悲惨なケースが続出しかねないということ。大げさに言うと、「無縁社会は始まったばかり」ということになりましょうか。だからこそ、みんながこの問題を考え、それぞれの立場でできることをして行く必要があるんだと思います。その意味では、この問題に目を背ける人が少なくないという事実自体、先行きが案じられるもとですね、私なんかには。
次回以降、無縁社会の背景、そして帰結を私なりにまとめてみたいと思っています。読んでくれる方の問題意識が、少しでも深まることを願って。
※孤独死と無縁死はほぼ同義ですが、あえて区別すると、孤独死は一人で亡くなって死後しばらく発見されないこと、無縁死は亡くなったあと遺体・遺骨の引き取り手や弔い手がないこと、となります。
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