愛国心は、「教育する」ものか

投稿者: | 2011-02-16

10日あまり前のエントリー「道徳教育を重視?」で言い残したことを書きます。

あの時は道徳教育に絞ったので、ここでは愛国心と教育の関わりを。

道徳についてもそうですが、愛国心についてはなおさら「愛国心を持ちましょう」と授業で教えようとするのはナンセンスだと思います。仮に教えたとしても、それで生徒の心に愛国心が生まれるとは、とうてい思えませんよね。むしろ反発を覚える子も、少なくないんじゃないでしょうか。

「祖国とは国語」という言葉があります。日本語使用者と日本人がほぼ重なる我々にとっても、この言葉はよく当てはまります。従って国語、加えて日本史をきちんと教育することが、最良の愛国心教育ではないでしょうか。あとこれからのグローバル時代、外国人に向かって(できれば英語で)日本や日本文化を語れるような知識・経験を与えてあげることも大事でしょうね。

今の日本人の中には、「愛国心なんてそもそも必要か?」とか、「教育の場に愛国心を持ち込む必要があるのか?」と考える人が少なくないかもしれません。昭和の戦争を連想して、愛国心を一種の危険思想を見なしている人たちです。教育と愛国心の結びつきについては一理あるかとも思いますが、ことさらに人々の自然な愛国心をも敵視するのは、いかがなものでしょうか。その辺で「無理」をすると、かえってある時に彼らの言う偏狭なナショナリズムが暴発する危険が高まるんじゃないですかね。

ことさらに愛国心をかきててようとするのも、人々の愛国心を邪悪なもののように考えるのも、ともに不自然で、持続不能だと思います。郷土への愛とともに母国への愛を適度に持つ、というのが自然で幸福なことなんじゃないでしょうか。

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