今回の震災、大東亜戦争に負けた直後の「焼け野原」を連想した人は少なくなかったのではないでしょうか。
そんな中、私が大きな違いだと思うのは、日本を取り巻く諸外国の目が、とても温かいということです(ここしばらくは、原発事故とその対応について、批判が強まってきているようですが)。
日本国憲法はその前文に、
われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
と記しています。
戦後60年あまりの日本の「行い」は、かなりの程度、これを達成させてくれたのではないでしょうか。PKOなどの国際貢献活動、工業製品、そしてアニメなどの大衆文化を通じて、日本は世界にとって重要な一員と見なされるようになったと、胸を張っていいでしょう。
戦争は日本にも中国などアジア諸国にも、大きな犠牲をもたらしました。日本が罪滅ぼしするなら、平和な国際社会を築くことに貢献することをおいて他にあるまい。私は、かねがねそう考えています。
軍隊の放棄など、現憲法には「欠陥」としか言いようのない部分もあります。それでも、上記引用部分のような理想は、これからも守っていってほしいものです。「世界に必要とされる日本」であり続けるために。そしてそういう信頼を、次世代の日本人に資産として引き継いでいくために。