日本の「宿題」は残っている

震災があろうがなかろうが、日本に課された「宿題」に変わりはありません。

財政の再建。社会保障制度の改革など、高齢化に即した制度づくり・まちづくり。環境問題への対応。産業競争力の向上。等々。

むしろ産業の面、財政の面で、その課題の困難さは増したと言えるでしょう。おまけに原発事故は、しばらくの間のどに引っかかった魚の骨のように、日本を苦しめることになりそうですし。

さてそんな中、東大総長も務められた小宮山宏氏の提言を読み、かなり共感しました。

【プラチナ 日本】三菱総研理事長・小宮山宏 輝ける社会、被災地から – MSN産経ニュース

しかし危機に怖気(おじけ)付いて思考停止している暇はない。ピンチから新しい時代を生み出すことを考えなければならない。私の提案は、震災地域に「プラチナ社会」を実現しようというものである。

20世紀において、先進国の多くは衣食住という人間の基本的欲求に関して量的充足を得た。例えば日本では、家の戸数が世帯数を上回り、衣や食も、ぜいたくさえ言わなければ不足はない。これは先進国共通の現象であり、ブラジル、ロシア、メキシコなどが続き、中国も遠からず仲間入りを果たす。インドの経済成長もピッチを上げている。今世紀半ばを待たずに、世界の大半が物的には満たされる時代を迎えるだろう。その時人々は何を求めるだろうか。私の一応の結論は以下の通りである。

第1は、エコロジー、すなわち環境との調和・共存である。空や海や川が美しく、エネルギーや資源の心配がなく、地球温暖化の問題を解決している状況である。

第2は、高齢者がいきいきと参加できる社会である。活力ある高齢社会の実現は人類の課題だ。

第3は、一生を通じて人々が成長できる社会である。人生100年時代だ。「22歳で大学を卒業して、さあ一人前だから働きなさい」「60歳だから、ご苦労さま」という仕組みはもはや成り立たなくなっている。

第4は、雇用が十分にある社会である。新しい仕事が生まれ、新たな雇用を生み出す社会である。

こうした条件を満たす国は、快適で、プラチナのように光り輝いているはずだ。それを目指すべき「プラチナ社会」と定義したのである。

高齢化、環境問題に対応しつつ、人々が生涯にわたっていきいきと暮らせる社会を築く。論者によって細部のニュアンスに違いはありましょうが、我が国が目指すべきビジョンは、これ以外にありえないと思います。あとは、各分野の専門家と一般人が、それぞれに知恵を出し合い、それぞれの持ち場でできることをしていく。これに尽きるでしょう。

小宮山氏が発起人になっている「プラチナ構想ネットワーク」は、下記のような設立趣意を明らかにしています。

設立趣意書|プラチナ構想ネットワーク – PLATINUM-NETWORK.JP –

我々は、ここに「プラチナ構想ネットワーク」を設立する。「プラチナ」には、エコ(グリーン)、健康(シルバー)、IT(ゴールド)など、さまざまな輝きをもった一ランク上の暮らしという意味をこめている。日本国中に、エコで快適なまちづくり、人材が育ち高齢者も参加する活力あるまちづくりの構想を推進する。そのために、地域、企業、研究機関のネットワークを形成する。我々は「プラチナ構想ネットワーク」の活動を通じて、自ら再生する駆動力を生み、世界に先駆けて課題解決する技術、産業、社会制度を示す日本、本当の意味での先進国・日本を目指す。

多くの人が言うように、こうした輝ける国を実現していくことこそが、震災で犠牲になった方々への手向けとなることでしょう。


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