朽ちていく共産党

投稿者: | 2011-06-08

「確かな野党」として、人数は少ないながらも国会で一定の存在感を示している日本共産党。

でも、その将来は決して楽観できそうにありません。

余命3年か?日本共産党が危ない JBpress(日本ビジネスプレス)

すでに共産党は壊滅的な危機に瀕している。財政が破綻寸前まで追い詰められているのだ。

第1の原因は党員の高齢化である。日本共産党の党費は年収の1%。年収500万の党員なら、年間5万円だ。しかし、定年になり、収入が年金のみとなると、党員の収入激減に比例して取れる党費も減る。

もともと共産党員は会社員として冷や飯を食わされてきた人が多いから、厚生年金の支給額も低い。そのため年5万円の党費収入が1万円、あるいはそれ以下に激減することになる。

その上、高齢党員に代わる、収入が比較的多い大企業のサラリーマン層、あるいは将来の財政を担う若い党員がほとんど確保できていない。

財政危機の第2の要因は、党の機関紙「しんぶん赤旗」の部数の減少である。実はこれが最も大きな要因だと言ってよい。 もともと日本共産党は政党の中でも優秀な「ビジネスモデル」を持っていた政党として知られていた。政党機関紙、しんぶん赤旗(日刊紙と日曜版がある)の販売で大きな収益を上げられたため、法人からの政治献金がなくても十分な政党活動が可能だった。現在も、政党助成金を一切受け取っていない。

しかし、このビジネスモデルが破綻寸前なのである。

支持層が高齢化する中、従来の「ビジネスモデル」がうまく機能しなくなっている、というのです。 これまでは政党助成金を受け取っていないことが、共産党の「清廉ぶり」を表すシンボルとなっていました。財政危機に耐えきれず、助成金を受け取るようになったら、党の威信は保てるのか・・・。

上記記事によれば、まさに共産党は進むことも退くこともできないような、厳しい状況にあるとのこと。「余命3年」は大げさかもしれませんが、今後も生き残れるかどうかの瀬戸際にあるようです。

考えてみれば、共産党に限らず、戦後の日本で繁栄した企業・組織、業界、製品といったものが同じような図式で崖っぷちに立たされようとしています。担い手も「ファン」も高齢化し、若者への新規開拓が上手くいっていない。あるいは、環境の変化に伴い「ビジネスモデル」の変革を迫られているのに、なまじ成功体験があるために変革に踏み切れない。などなど。

新聞を始めとするメディアや労働組合なんかが、すぐに思い浮かびます。他に、目立たないとしても、 いろんな芸事の世界でも似たようなことは起こっているのではないでしょうか。さらに「若者の・・・離れ」として挙がるものの多くも、こうした運命をたどりそうな気がします。

20年足らずとはいえ昭和を生きてきた者の一人として、「戦後の終わり」とでも言うべき事態が進行しつつあるように思えてなりません。

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