自殺者3000人超

投稿者: | 2011-06-09

警察庁の発表によると、5月の自殺者数は3,281人と、2年ぶりに単月での3,000人超えとなったそうです。

先月の自殺者数 3000人超 NHKニュース

先月、自殺した人は全国で3281人で、去年の同じ時期に比べて18パーセント増え、1か月間の人数としては2年ぶりに3000人を超えました。

警察庁によりますと、先月、自殺した人は全国で3281人で、去年の同じ時期に比べて499人、18パーセント増えました。1か月間に自殺した人が3000人を超えるのはおととしの5月以来2年ぶりです。

都道府県別で最も多かったのが東京で325人、次いで神奈川で210人、大阪で206人などとなっています。東日本大震災の被災地では、岩手が去年よりも3人減って32人、宮城が去年と変わらず50人、福島が19人増えて68人となっています。

自殺した人の数は、国が相談窓口を増やすなどの対策を強化した結果、去年からことし3月にかけては減少傾向が続いていましたが、東日本大震災のあとの4月からは2か月連続で去年よりも増加しています。警察庁は、現段階では震災の影響については分からないとしていますが、今後、内閣府などの関係する省庁と連携して個別のケースについて詳しい動機を分析することにしています。

よく知られているように、自殺者は1998年に突如として年間3万人を超えました。以来、昨年までの13年間、一貫して年間3万人を超えています。

その間、対策が取られなかったわけではありません。その意味では、対策は効果が認められなかったと言えるかもしれません。ただ考えようによっては、1998年の「3万人ショック」によって社会の関心が高まった結果、さらなる自殺率の上昇を食い止めることができた、と考えることができるかもしれません。

5月の統計は、今回の震災が1997年の金融危機に匹敵する転機となるかもしれない、という危険性を示しています。下手をすると、「年間自殺者4万人」ということにもなりかねません。 統計に注意を払うと同時に、これまでの対策を検証、さらに推し進めることが求められます。

私の持論なのですが、先進国として異例なほどの自殺率の高さは、まぎれもなく我が国最大の「社会問題」の一つであり、これを放置することは国の恥だとすら思うのです。

関連リンク(いずれも警察庁ホームページ。リンク先はPDFです):
平成23年の月別の自殺者数について(5月末の速報値)
平成22年中における自殺の概要資料

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