国勢調査の速報から

投稿者: | 2011-07-01

昨年行われた国勢調査について、総務省が抽出速報結果を発表しました。

私の興味ある範囲で、ポイントをまとめてみます。いろんな数字が出ていますが、変化の「向き」で分けると我が国の方向性が見えてくる気がします。なお「前回」というのは2005年調査のことです。

増えている(上昇している)もの

  • 高齢者の割合 – 23.1%(世界で最も高い水準)
  • 世帯数 – 5092万8千世帯(初めて5千万を突破。人口が増えなくなっても、世帯の増加は続いている)
  • 未婚率 – 50代前半で男17.2%女7.8%(より若い世代でも未婚の割合は前回調査より上昇。当面、未婚率上昇に歯止めがかかる気配なし)
  • 一人世帯の数と割合 – 1588万5千・31.2%

減っている(低下している)もの・横ばいのもの

  • 人口 – 1億2805万6千人(前回から0.2%の増加)
  • 15歳未満人口・割合 – 1679万8千人・13.2%(それぞれ前回から72 万4千人・0.6%減)
  • 一世帯あたり人員 -  2.46人(前回から0.09人減)
  • 四人以上世帯の数と割合 -  1179万0千・23.1%

なお、産経新聞は以下のように伝えています。

65歳以上、過去最高の23% 30代女性未婚率も記録更新 国勢調査速報 – MSN産経ニュース

日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)が23.1%に上昇して過去最高を更新したことが、総務省が29日発表した平成22年国勢調査の「1%抽出速報」で分かった。30歳代女性の未婚率も過去最高を記録。15歳未満の年少人口の割合も13.2%に低下しており、少子高齢化がさらに深刻化していることを裏付けた。

速報によると、総人口は1億2805万人で前回調査(17年)から0.2%増だった。65歳以上の人口は2929万人となり、高齢化率は17年比2.9ポイント増。ドイツ、イタリア(いずれも20.4%)を引き離し世界最高水準を維持した。逆に、年少人口の割合はドイツ(13.5%)やブルガリア(13.7%)を下回り世界最低水準だった。

世帯構成別では、単身世帯(31.2%)が、夫婦と子供の世帯(28.7%)を初めて上回った。65歳以上の1人暮らしは457万人で、調査開始以来初めて400万人を突破。特別養護老人ホームなどの施設入所者は121万人に達し、17年の1.5倍に急増した。

出産適齢期後半にあたる30歳代から40歳代前半の女性の未婚率も過去最高となった。35~39歳女性は22.4%で10年前(12年)と比べて8.4ポイント増。40~44歳で7.9ポイント増(16.6%)、30~34歳で6.8ポイント増(33.3%)だった。

1日発表の22年の合計特殊出生率は前年から0.02ポイント微増したが、「団塊ジュニア」が出産適齢期を迎えたことが要因とみられ、少子化の進行に歯止めがかかったわけではない。

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